柴田勲 ~プロ野球 巨人軍V9を支えた戦士~

柴田

柴田勲さんといえば、プロ野球・読売巨人軍の9年連続日本一、いわゆるV9時代に大活躍した元外野手です。現役時代、トレードマークだった赤い手袋姿で颯爽と盗塁を決める姿を記憶されている方も多いでしょうが、プロ野球入団当時の柴田選手は投手として選手登録されていました。
しかし早々に野手へと転向し、結果は多くの方がご存じのとおり、スイッチヒッターの草分け的存在となる大成功を収めたのです。その柴田選手は、V9時代以降も含めて盗塁王のタイトルを6度獲得しており、その自慢の足を活かすため、打順も1番・2番をほぼ定位置として起用されていました。

しかし、実は1試合だけ4番打者を務めたことがあるのです。他球団では耳にすることのない「巨人軍歴代4番打者」などという表現をされるほど責任の重い打順で、しかも当時はかの王貞治選手・長嶋茂雄選手の「ON砲」全盛期です。

対戦相手との相性などの事情はあったにせよ、川上哲治監督のしてもかなり思い切った作戦だったのでしょう。 しかし監督の期待に応え、柴田選手はその試合でホームランを打ったというのですから、さすがとしか言いようがありませんね。 その後柴田さんは2000本安打を達成して名球会入りを果たし、巨人軍一筋で1981年に現役を引退して同一軍守備走塁コーチを務めました。 現在は野球解説者として活躍されていますので、中継などで今後も元気なお声を聞く機会がありそうですね。