プロ野球巨人軍におけるフロントの考え方の変化

バッター

日本のプロ野球において、巨人軍が成し遂げた日本シリーズ9連覇、通称V9は依然として不変の記録として日本の野球史に刻まれています。9年もの間日本一になると言うことは、ほぼ奇跡的と言っても過言ではありません。
しかし、当時の名監督とコーチを含めたフロント陣は、この偉業を成し遂げるために緻密な戦略を常に立てていました。 V9のきっかけとなった出来事として、巨人がアメリカとの親善試合とキャンプ参加が挙げられます。その時に当時の名監督はアメリカで有名な野球論に関する本を入手しました。

そこには、身体が大きくなくても様々な戦術を利用すれば勝利をおさめることが秘策が多数書かれていました。これに、常に勝利するという監督独自の勝負哲学が合わさり、V9を盤石にする基礎的戦略が築かれまして。

現在では当たり前の送りバントや盗塁も、この当時に日本に持ち込まれた戦術です。 しかし、V9以降はフロント陣の戦術が一貫性を欠きました。中には、4番バッターに当たる選手がチームの半数を占めるような、観客へのアピールのみのために打線を組んだりと、一時期は迷走状態に陥ったケースもありました。 現在は基本に忠実な選手配置を敷いてはいるものの、面白さに欠ける点が問題と言えます。